生きていると、いろいろなことが起きるものです。
楽しいこと嬉しいこともあれば、苦しいことつらいこともある。
今この記事を書いているのは2018年12月。
ちょうど2年前、2016年の暮れ頃の私は、毎日苦しくて仕方なかった。
ある出来事に見舞われ、どうしていいかわからない。
かろうじて、その日その日を暮らしている・・・そんな状況でした。
そんなときにふと出会った一冊の書
精神科医・樺沢紫苑先生の『「苦しい」が「楽しい」に変わる本』
タイトルに惹かれて無我夢中で読み、読了したときは、少し気持ちが楽になれた。
この読書をきっかけにして、今の私があれるといっても過言ではありません。
「苦しい」が「楽しい」に変わるなんて そんなことがあるのだろうか
こんなに苦しいのに。
でも、なにかヒントをもらえるかもしれない。まずは、樺沢先生のYouTube動画「樺チャンネル」を見まくって、この本を知って。
藁にもすがる思いでした。
そこに書かれてあったこと。
- 「苦しい」や「楽しい」はしょせん、脳内物質のなせる業
- 苦しいと、ノルアドレナリン、アドレナリン、コルチゾールの三大ストレスホルモンが分泌されるのだ
- 「苦しい」と周りが見えなくなってしまう、視野狭窄に陥る
…etc.
確かに、「気の持ちよう」というのは重要なのだろう。
理屈では分かっているけれど。目の前に突きつけられた現実に、どうにも身動きが取れない。
でも、待てよ。
とにかくやってみよう。
「苦しい」の先に必ず「希望」がある
第1章では、ナチスの強制収容という限界状況のご体験をなされた、オーストリアの精神科医、ヴィクトール・E・フランクル先生の名著『夜と霧』からの引用があります。
悩んで悩んで悩み抜け。苦しんで苦しんで苦しみ抜け。
絶望の果てにこそ、暗闇のなかに一条の希望の光が届けられてくるのだから。
この引用をもとに、樺沢先生は説いてくれるのです。
今「苦しい」あなたにも、「希望」はあるはず。「100%の苦しいは存在しないのです」
そうなの?本当にそうなの?
こんなに苦しいのに。
自問自答を繰り返すうちに…
「苦しい」と思わなければいいのだ。
と、少しずつ思えるようになってきました。
「苦しい」が「楽しい」に変わる方法
第2章以降では、具体的に"苦しいマインドを変換してゆくには?"というポイントについてを教えてもらえます。
- 「楽しい」ことを考える
- ポジティブに言い換える
- 「やらされ感」を「自発性」に変える
- 状況を客観視(相対化)する
- 解決法、対処法を学ぶ
- 原因除去に執着しない
- 「今」にフォーカスする
理屈ではわかるのですが。
心がついてゆけない。「楽しい」なんて、思いつきもしない。
でも、とにかくやってみよう。
私が陥っていたのは、自分以外のところで起きている問題。
『過去と他人は変えられない』
「変えられないもの」を変えようとする努力は残酷な表現ですが「無駄な努力」なのです。
解決できない問題で悩むことは、1トンの石を手で動かそうとするようなものです。
本書にあるこのフレーズを見て。スーッと心が軽くなりました。
1トンの石と格闘せずともよし。
人のために頑張る
それでも、苦しみから、なにより“そもそもの問題点”(諸事情により、詳しく書けずにすみません)から、逃れられるワケではありませんが、
視点を変えて。
「自分が苦しい」とかじゃなくて、人のために頑張る、貢献する。そうしたことも生きていくためのモチベーションとなるのですよ…って、書いてある。
そんな気持ち、スッカリ忘れていた。思い出して、実行してみよう。
変えられない「苦しい」を「楽しい」に変える方法
でも、まだ苦しい。
さらに"とっておきの方法"が書いてある。
- 相談する
- 表現する
- 仲間、友人に癒される
- 受け入れる
- 「やめる」「逃げる」
- 睡眠
- 運動
…etc.
相談して、表現するためにブログを始めて、素敵な仲間に出会って、ときには逃げて。
この本を出発点にして、さまざまな学びと気付きを繰り返して。
そうしてゆくうちに。
不思議なことに“そもそもの問題”が解決したのです。
そして。
おかげさまで、それ以前よりもさらに、楽しい毎日を過ごすことができるようになったのです。
ひとりでも多くの「苦しい」方々へ
一冊の本が救ってくれた。そして、今の私があれる。
2011年、東日本大震災の後に出版された本書。世の中自体も辛いときでした。
精神科医として、ひとりでも多くの方々のメンタル疾患を救いたい、いや、予防したいとの思いで作家を志された樺沢先生。
その思いが詰まっている、私にとって無くてはならない珠玉の書です。
苦しい思いをされている、ひとりでも多くの方々へ。ぜひ届いてほしいな。
今日の一言
残念ながら本書は絶版となってしまいましたが、
2018年12月20日発刊の『人生うまくいく人の感情リセット術』は、本書をさらに分かりやすく、また、最新の情報も含めてリライトされた、樺沢先生初の文庫本。
今は楽しく過ごせているけれど。また読んでみたら。
そのときのことがフラッシュバックされるかもしれなくて、ちょっと怖い。
でも、大丈夫。この本が救ってくれたのだから。
リライト版を読む前に、その思いを確認したくって、再読してブログに書き記しました。
この本も新しい本も、これからもきっと盟友としてそばにいてくれると、確信します。
『「苦しい」が「楽しい」に変わる本』中古品とはなりますが、アマゾンで購入できます。
新作もぜひ、手にとってみてください。