どんなにテクノロジーが進化したとしても。
文章って、人間でないと書けない。
AIにも”語句を並べること”はできるのかもしれないけれど「読んでくださる方々の心に伝える」ことって、人間にしかできない。
ブログを書いていても、その点に悩みはつきません。
コラムニストとしてご活躍されている著者の尾藤克之さんは、まさに「相手の心を動かす文章のご専門家」
尾藤さんのご著書を読むと、いつもヒントをいただくことができてワクワクします。
この度、2018年10月の新刊となる本書は「読者さんの心に届き行動を促す文章の書き方」について、さまざまな事例を用いてとても分かり易く解説くださっています。
「基本」が大切
文章術にはさまざまなメソッドがあれど。結局、「基本」が大切なのだと、本書を読んであらためて気づきました。
- ひとりよがりにならない
- 自信をもって断定する
- 文法も大事
- タイトルと書き出しで決まる
…etc.
ついつい陥りがちな「自分流」
でもそもそもは、日本語として長年受け継がれてきた「基本形」があって、それにそって進めてゆくこと。
これが「伝わる」ための大切なポイントなのですよね。
「文法」はとかくニガテになりがちだけれど…
本書のありがたい点は、とくに「文法」の要素について多くのページを割いてくださっていることです。
- 漢字と平仮名のバランスのとり方
- 「だ・である」と「です・ます」のつかい方
- 「てにをは」のつかい方
- 重ね言葉や慣用句の誤用に注意
- 形容詞・接続詞・助詞のつかい方のコツ
…etc.
昔、国語の授業で習ったハズなのだけど、身についていないことも多々。
実際に「伝わる文章を書く」という目的をもとに、系統立てて教えてもらえることで、腹落ちできます。
読者さんに「ベネフィット」を与える
基本や文法をふまえて。さらに「読んでもらうためのとっておきの技術」
終二章では、そのためのコツを教えていただけます。
とくに「読者さんにベネフィットを与える」つまり、読者貢献。
自分が伝えたいことではなく、相手が知りたいことを書く。
自分目線ではなく、読む人目線。
なかなかうまくできていませんが、
とにかく、このマインドを常に意識して書いてゆけるようになりたい。
終章では、いくつかの例文にそって「伝わる」ワークも備えてくださっていて、読んだことをもとに、実際に考えて、書いてみる。ということが実践できるのもありがたいです。
まとめ
結局。
文章もコミュニケーション。
相手の立場にたって書くことが大切、これに尽きるのですよね。
そして、それが読者さんの共感をよんで、何かの行動に役に立つことができる。
本書を読めば。
「書くことで伝わる喜び」をさらに知りたくなります。