通勤で30年お世話になっている山手線。好き勝手にそれぞれの駅を漫遊しています。
今回は大崎駅。
品川と五反田と個性豊かな駅の間に位置していて、やや控え目な印象がありますが、再開発で駅前にビルが林立していて、そこに「大崎の文化」が集約されている。
ご紹介します。
大崎駅
所在地: 東京都品川区大崎一丁目21ー4
1901年(明治34年)2月25日:日本鉄道品川線の駅として開業。
1894年(明治27年)の日清戦争の際品川線に軍用列車が走り、東海道線方面の輸送に利用されるようになった。ところが、赤羽方面から品川へ向かいさらに品川から横浜方面に向かう場合は、反対方向に進む(スイッチバックする)必要がある。
これを避けるために、途中で分岐する線路が敷設され、そのターミナルとなったのが大崎駅なのだ。
ー小林祐一著『山手線駅と町の歴史探訪』より引用
たしかに、このあたりの線路は行ったり来たりしている感が今でもあります。
大崎駅はその分岐のための役割を担っているのですね。
大崎駅構内とビル群
現在の大崎駅周辺は「町」というより「ビルが林立している場所」といったほうがふさわしい。
以前は山手線だけの駅であり、周辺はソニーや明電舎などの工場地帯であった。東京都が1982年に大崎副都心に指定すると緩やかながら再開発が進み、2002年12月に埼京線・りんかい線・湘南新宿ラインが利用可能になってからは開発が加速している。
ーWikipediaより引用
なんとなく無機質感があるのは、もともと工場地帯だったからなのかもしれません。
大崎駅構内は、とにかく通路が長い
ユニクロもあります
スープストックトーキョーもあります
本屋さんもあります
乗り換え通路は天井も高い。
南改札を出て右手に「シンクパーク」と「ソニー」のビル
左手には「ゲートシティ大崎」
いちばん古くからある「大崎ニューシティ」は、ゲートシティの手前をちょっと歩いたところの奥
通路の吹き抜けから覗く日暮れ空
多くのビルが立ち並んでいます。
O(おー)美術館
「大崎ニューシティ」の中にある「O(おー)美術館」1987年4月開館。
ユニークなネーミングは、大崎の頭文字と山手線の環を表す「◯」から名付けれたもの。
品川区が設立した公益財団法人品川文化振興事業団が運営する美術館で、美術鑑賞だけでなく作品発表の場としても利用ができます。
大崎ニューシティの中庭にあるオブジェ。
美術館入り口
エントランス横の壁にも作品が展示されています。
居木(いるぎ)神社
駅前の林立したビルに文化が集約されている…と冒頭でお伝えしましたが、古き江戸文化の名残を味わうことができるスポットもあります。
それは居木(いるぎ)神社
ご祭神は日本武尊(やまとたけるのみこと)
創建の年代は明らかではないようですが、当初は目黒川沿いにあったものを、度重なる水害のために江戸時代の初期、高台にある現在社地に御動座。
大崎駅からほど近いところにあるのですが、マップで見ると行き方が少々解りづらい。
シンクパークビルを通り抜けると右手に神社に続く路地に出られるので、このルートがオススメです。
路地沿い左手に見えてくる鳥居。ここをくぐって階段をしばらく上がってきます。
本殿前の鳥居。一礼するようにと幟で教えてくれています。
本殿。駅前ビル群の喧騒とは打って変わって、静寂な空気が流れています。
大崎駅近辺のランチ
駅前のビル以外に「商店街」のようなものは無いので、レストランはビル内の各店舗で楽しむとよいです。
私がよく訪れるのが、大崎ゲートシティの2階にある中華料理店「梅蘭」
横浜中華街に本店があって、独特の"お皿に打ち付けてある"ような「梅蘭焼きそば」が名物です。
最後にひとこと
駅前にただただビルが立ち並ぶさま。それ以外の多くのことを語らないという風情の大崎駅。
そんな文化を醸し出しているのは、山手線駅の中でも大崎しかありません。
山手線一周、どの駅が何区にあるか?については、コチラをどうぞ。