人間関係の悩みは、職場でもプライベートでも避けて通れません。
特に管理職として働く中で、「どう伝えるか」がチームの雰囲気や成果を左右する場面に、何度も直面してきました。そんな私が出会ったのが『ストレスフリーの人がやっている ポジティブ・フレーズ言いかえ事典』です。
元アナウンサーの著者が、脳の仕組みを活用してプラスの感情を引き出す言葉の使い方を教えてくれるこの一冊は、日常会話の中でつい口にしてしまう“無難”や“ネガティブ”を、驚くほど簡単にプラスへ変えてくれる。
ご紹介します。
気づかないうちに口にしている“無難”や“ネガティブ”
管理職として長く働いてきた中で、部下との会話や会議で自分の口癖を意識することはありましたが、この本を読んで改めてハッとしました。
「スミマセン」「緊張しないでね」「○○しないでください」──普段、悪気なく使っているフレーズが、相手にとっては無意識にマイナスの印象を残すことがあるのです。
著者が元アナウンサーとして培った表現力と、「脳の仕組み」を活用したプラスの言葉がけを惜しみなく披露。しかも、挨拶・依頼・断りなど、日常のあらゆるシーン別に具体例を提示してくれているので、そのまま仕事でもプライベートでも使えます。
“気づき”から“行動”へ
この本の魅力は、「ダメな言葉を指摘する」だけで終わらないこと。代わりにどんなポジティブ・フレーズを使えば良いのか、すぐに実践できる形で教えてくれることです。
私自身、「つい気づかぬうちにネガティブフレーズを口にしてしまう」という癖に、ページをめくるたび何度もドキリとしました。しかし同時に、言い換えのバリエーションが豊富にあることに救われます。
たとえば「○○しないでください」を「○○していただけると助かります」に変えるだけで、相手の受け取り方も自分の心の余裕もまったく違う。この小さな工夫が、職場の空気を柔らかくしてくれるのです。
管理職こそ“言葉”で信頼を築く
私は管理職として、これまで多くの部下と向き合ってきました。
人間関係は、成果にもメンタルにも直結します。その中で、指導や依頼をする立場の人間こそ、言葉選びの影響力は大きいと痛感しているのですが、この本は、そんな部下を持つリーダーや管理職にぜひおススメします。
難しい案件や断らなければならない場面でも、相手の気持ちを尊重しつつ前向きな関係を保つヒントが詰まっていて、読み終えてからは、私自身も「できる限り良い言葉がけをしていこう」という意識が一層強くなりました。
最後にひとこと
言葉は一度発したら戻せません。だからこそ、意識して選びたい。
この本を手にしてからは、私自身も日々の会話で「良い言葉がけ」を意識する時間が増えました。もしあなたが、職場での人間関係や日常のやり取りをもっと円滑にしたいと思っているなら、この一冊はきっと強い味方になってくれるはずです。
今日から、ポジティブ・フレーズの力を試してみませんか?