こんにちは。女性管理職20年の いくみ(@nesan_blogger)です。
今後管理職を目指している、だけれど、悩んでいる…そんな部下さんと話をする機会がありました。
すでにチームリーダーとしての業務を担ってくれていて、さらに上を目指していこうと目標を明確に描いている彼女。
「管理職として一番大切なことは何ですか?」と質問をもらって、私が日頃から大切にしている「部下さんへの寄り添いです」と答えたのですが、それでもご本人の悩みはまだまだ続くようです。
解説します。
一人一人に寄り添っていたら、収拾がつかなくなりそう
部下さん「寄り添いが大切、というのはとても共感できます。なのですが、一人一人に寄り添っていたら収拾がつかなくなりそうで…どう、全体に活かしていけばよいんだろう、と悩んでしまうのです。」
それって、どんなことかしら?教えてもらえますか?と訊ねたところ、具体的には、業務への意見ではなく、メンバー間の「他者への批判」の場合を例示してくれました。
例えばあるメンバーから「同僚の◯◯さん、ちょっと仕事のやり方がどうなんだろう?って疑問を持ってしまうんですよね。」と言われたら
「そっか、その気持ち、わかるよ」などと”寄り添い”に努めようとしたら、立ち所に、◯◯さんの悪口に加担してしまっているようなもの。
確かに。
仕事のやり方だったり、クライアントさんからの課題だったり「自分事」についての悩みであれば、まず寄り添いから始める、というのが大切ですが
人の振る舞い、「他人事」についての悩みに呼応するのって、ホント難しいものがあります。
「他人事」についての悩み対処法
私から彼女には
その事象だったら、特に何かをアドバイスしようとせず「そっか。」と、それだけの返事を繰り返すことで良いのでは?と伝えました。
人への批判って、何かの理屈ではなくて、どうしても感情面が支配してしまっているものだから。
そして、どうしてもウマが合う人とそうでない人って、存在します。
だから、とにかく、ただ受け止めるだけで構わない。
何よりも。
この話を聴いていて、これからどう管理職道を進めていくべきか?真摯に向き合っている彼女の姿に感銘しました。
人と人との問題に、管理職がすべきこと
組織は人と人が関わって作り上げていきますから、人と人の問題も、色々起こりますけれど
全体をよくしていくためにも、やはり1人ずつとの対話を大切にしていくこと。(ある事象、例えば人への批判、については解決策が見出せなかっとしても)シンプルだけど、管理職がすべきこととは、これに尽きるのだと思っています。
そして、実際に上に立ってどんなことが起こるか?これは事前に予測ができないことも多いから、とにかく習うより慣れよの精神でやっていけばいいよ。でも、心が擦り切れそうになることもあるから、自分を労うことを忘れずにね。
まだまだ悶々としていそうな彼女にこの言葉をかけたら、ホッとしたような笑顔を見せてくれたので、私もホッとしました。