「寄り添いコミュニケーション」が部下さんメンタルケアの一助になる

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こんにちは。女性管理職19年の いくみ(@nesan_blogger)です。

部下さんのメンタルケアに上司はどう伴走すれば良いのか、悩むこと多々あります。

とある部下さんが教えてくれた「寄り添いコミュニケーション」がその一助になる。具体的なエピソードと共に解説します。

パワハラ気質の上司、本人が気付いていない

その部下さん、仮にAさんと呼びます。

Aさんが勤務している部署に私が異動した時、すでにご自身はメンタル疾患にかかってしまっていました。

どうやら、前任の上司にパワハラ気質があって、なんとか耐えようと精一杯やっていたことが原因のようです。

前任者と引き継ぎで色々話をしていく中で、確かに「上から目線」「叱咤激励しているつもりが言葉足らずで逆効果」ということがしばしば感じられて、私はまだ同僚ですから良いものの、部下さんが日々これやられたら堪らないだろうと心配が募りました。

でもね。

この前任者、全く自覚を持っていません。

Aさんが藁にもすがる思いで相談窓口に計ってみたにも関わらず、解決に至らず…結果、体調を損ねてしまったのです。

「上司には、ただ、寄り添って欲しいだけなのです」部下さんからの訴え

そんな折、部内で「フリーディスカッション」の機会がありました。

前任者も私もAさんも、そしてそれ以外のリーダーや管理職が全員参加のイベントです。

Aさんはそもそもチームリーダーを務めてくれていて、だからこそ、色々板挟みで辛い思いが重なっていて。

それでも体調と向き合いながらも通常業務はなんとかこなせる状況で、このイベントにも発表役を買ってでてくれましたが、前任者がそれを聞いての返しが相変わらず。

「日頃皆さんが頑張ってくれている様子がよく分かりました。さらなる活躍を期待します」

叱咤激励しているつもりなのでしょうが、とっても上から目線なのです。

それに対してAさん。

「私たちは『頑張れ』とか『ここをもっとこうすべき』とか激励されたいのではありません。そんなことは当たり前に知っています。リーダー職として色々困難に立ち向かっていること、ただただ上司には寄り添ってほしいだけなのです」

この言葉を聴いて、私自身もハッとさせられました。

なぜ、寄り添いコミュニケーションがメンタルケアに大切なのか?

つい、叱咤激励。やってしまっている。
ただただ寄り添う、できていない。

この部下さんが体調を崩してしまって、それでもさらに訴えたかったこと。

だからこそ”寄り添いコミュニケーション”がメンタルケアに大切なのだと気付かされました。

例えば、

全段落でお伝えした前任者の言葉「頑張ってくれている様子がよく分かりました。さらなる活躍を期待します」

これを言い換えるならば

「いつも皆さんのご尽力に心から感謝しています。ありがとうございます。これからも活き活きと過ごしてもらえるよう、全力でサポートします」

趣旨はほぼ同じです。しかし、使っている語彙も異なりますし「期待します」というあなた任せな結びではなく「サポートします」と、自分の行動を表明しての結び。

「寄り添い」ということを意識すれば、自ずと後者のような言葉がけを工夫できるようになるものです。

最後にひとこと

「メンタルケア」と構えてしまうと、つい、難しく考えてしまいがちですが、こうした日頃からのちょっとした心がけ。

それを積み重ねていくことで、部下さんに心理的安全性を感じてもらうことも可能ですし、それによって、心の健康を保てることだって少なくはありません。

何よりも「寄り添い」と考えると、決してハラスメント的な振る舞いをすることなんて、起こり得ないです。

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この記事を書いた人

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いくみ@女性管理職&ブロガー(ねーさん)

ビジネス書著者、講師(女性管理職の専門家)、ブロガー、ワーキングマザー30年。

40歳で正社員復活し、現在は元上場企業で20年管理職。「人生100年、仕事やライフワークや色んなことにチャレンジしつつ、めいっぱい楽しもう!」というビジョンのもとブログを始めとして、SNS、メルマガで情報発信中。山手線 全駅の記事も人気。2023年4月初出版『女性管理職が悩んだ時に読む本』好評発売中。

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