エピソードで学ぶ:部下さんの正義感が光る、失敗事態からの回復法

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こんにちは。女性管理職19年の いくみ(@nesan_blogger)です。

我が勤務先はヘルスケア領域の事業を取り扱っていて、時には「人の命に関わる」業務の場合もあるため、慎重さや正確性がより多く求められることがあります。

各部員は日頃からこの点をかなり意識していて、時には「そこまでやらなくとも…」と心配になるくらい徹底している部下さんも見受ける。

あらためて衿を正す思いになりますが、そんな部下さんのエピソードも踏まえつつ”正義感と失敗回復法”について解説します。

正義感の強い部下さんがとった行動とは?

まずは、ある部下さんのエピソードから。

出来事は、一本の電話から始まりました。

「費用の精算書に疑義事項があって」というお客様からの問い合わせです。

業務を担当している部下さんが先方とやりとりの結果、計算の途中経過に誤りのあったことが判明。
幸いにも精算結果、つまり金額には齟齬がありませんでした。

このような場合、必要な謝罪対応とともに顛末を記録に残して終結、とすることが多いのですが、部下さんから相談がきます。

「今回ミスが発生してしまい申し訳ありません、できれば、システム上でも正しい計算手順に修正をしておきたいのですが。」

どうしたらその修正がおこなえるのか私には分からなかったので「まずは、方法についてベンダーさんに聞いてみてください」と返しました。

ミスをしたデータの再固定は叶わず

その後、実際にベンダーさんとやりとりをしている様子を傍らで見守りつつ、次の報告を待っていると。

「一度固定されたデータを解除して修正するには、かなり複雑な工程が必要となるため、結果が変わらない(つまり、金額に齟齬がない)ようであれば、できればこのままにしておくことでいかがでしょうか?と進言されました」

正しさを徹底するのであれば、もちろん、部下さんが考えているとおり「データの生成過程も修正」することが求められますが、一方で、そのためには第三者の手を介す(今回の場合で言うと、システムのベンダーさん)必要があることと、かかる手間や工数は決して単純なものではない。

これらの点を考慮して、ベンダーさん提案のとおり、このままにしておくこととしました。
ただし、顛末の詳細については備考欄に記録を残してもらいます。

是正すべきことにまずは拘る この感覚がありがたい

部下さん”出来ることならば修正しておきたい”という想いもあることでしょうが、色々と気持ち的な点の整理もできた模様。

もし仮に、彼女が最初から「ミスが発生してしまって、しかし、結果は変わりないため、このままでいいでしょうか?」と報告してきたら、それでもOK、と返していたかもしれない。

なのですが「ミスしたこと」に対して、是正すべきことにまずは拘る。
この感覚は、上司にとってはありがたいものです。

最後にひとこと

今回は「正義感」にまつわるエピソードでしたが、これは守るべき…といった「倫理観」にまつわるエピソードの時もあります。

部下さんが拘っているこうした点に、逆に教わることも多い。

上司はそれがたとえ「回り道」だったとしても否定せずに見守っておくことも大切です。

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この記事を書いた人

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いくみ@女性管理職&ブロガー(ねーさん)

ビジネス書著者、講師(女性管理職の専門家)、ブロガー、ワーキングマザー30年。

40歳で正社員復活し、現在は元上場企業で20年管理職。「人生100年、仕事やライフワークや色んなことにチャレンジしつつ、めいっぱい楽しもう!」というビジョンのもとブログを始めとして、SNS、メルマガで情報発信中。山手線 全駅の記事も人気。2023年4月初出版『女性管理職が悩んだ時に読む本』好評発売中。

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