こんにちは。女性管理職19年の いくみ(@nesan_blogger)です。
業務上で私自身は「決裁をする」側のことが多いですが、逆に上司に「決裁をもらう」必要なことも時々あります。
特にある程度大きな事象について、いかにスムーズに決裁を得て、いち早く取り掛かるためにどうしたら良いでしょう?
具体的な私の経験もご紹介しつつ解説します。
社内での決裁をスムーズにもらうためには?3つのコツ
まずは結論から。
- 決裁者がいち早く見てくれるための方法(電話、メール、面談)をまず確認
- 費用面や導入手段はもちろんのこと、何故必要なのか?この導入によって最も必要としてくれる人へのどんなベネフィットがあるのか?を明確かつ簡略に伝える
- 必ず決裁してもらうという信念を持つ(あきらめない)
さらに詳しくお伝えします。
決裁者がいち早く見てくれるための方法(電話、メール、面談)をまず確認
コツ、というよりも、ありきたり・ある意味当然のことかもしれませんが、時間軸を図るためにも、この点結構大事です。
各企業によって決裁手順は紙での申請や電子申請など、様々ありますが、それらは形式上のことであって、やはりその前の根回しが重要。
そして、特に決裁者はたいてい上位職でかなり多忙を極めている。
面談で直接説明するのが最も早いかもしれませんが、スケジュールを設定するだけでもひと苦労なことも多い。
電話を好む上司もいますから、その場合は電話を。ちなみに我が上司はメールが一番という考え方なので、メールにしています。
咄嗟でバタバタと連絡をしようと焦って本筋がズレてしまうのもいけませんので、日頃から決裁者に対して「ご相談するときはどの方法が最も良いですか?」と確認しておくとよいでしょう。
余談ですが、以前の上司は「なんでもまずはチャットでお願いします」というタイプで、チャットして、メールして、面談して…みたいに幾つもの手段を経てようやく本題に入れる、というケースもありました。
部下さんへの負荷をなるべく掛けないために、こうした複雑化は是非とも避けたいと反面教師です。
費用面や導入手段はもちろんのこと、何故必要なのか?この導入によって最も必要としてくれる人へのどんなベネフィットがあるのか?を明確かつ簡略に伝える
次に、この点が「肝」ですが、伝える内容について。
決裁を必要とする、ということは、言い換えるならば、それまでやっていなかったことを新たに導入するため、でもあります。
費用面や導入手段(何かを購入する、外部に委託する…等)はもちろんのこと、その目的と、導入による自分たちのベネフィットではなく、最も必要としてくれる人(クライアントさんだったり、それ以外のステークホルダーだったり)のベネフィットを明確化することが大切。
例えば、メールですと
- 件名
- 導入のための目的
- 費用や導入手段(必要に応じ、他社が同様のものをすでに導入しているウェブページなどの添付資料)
- 最も必要としてくれる人へのベネフィット
…といった順番。特に「4」が決裁者にとっては最も刺さる(はず)なので、最後の締めくくり(ある意味、決めゼリフ)とするのがお勧め。少々精神論的な話ですみませんが、ここに真心を込めて書くようにすると、不思議と相手にもそれが伝わるものです。
必ず決裁してもらうという信念を持つ(あきらめない)
精神論的な点の続きとなりますが、3つ目のコツとして「必ず決裁してもらう」という信念を持つ。ということ。
特に事象の困難さが増すにつれ、決裁者からの質問もややこしくなってきたり、追加で「現状分析の資料をお願いします」などと新たな課題を受け取ってしまうこともありがち。
何回かメールが往復することもザラですから、つい、心が折れそうになります。
でもね。
これは絶対必要!と信念をもって、必ず決裁を通してもらう。あきらめない覚悟で臨むと、相手にも必ず伝わる。決裁者だって、一つ一つの判断に対して真剣なのです。
逆に、そこまで自分(もしくはチーム全体)でも切迫していない決裁要望ならば、出すべきじゃないとも言えます。
最近の「決裁を仰いだ」出来事
続けて、最近私が「決裁を仰いだ」出来事についてご紹介します。
新しいサービス(外部への委託)を導入したいと計画、しかも、とある期限つきの重要業務に活かすことが目的なゆえ、開始は”なる早”としたい。
委託費用が少々高額のため、社内規定により、私からさらにエスカレーションするルートが2人。人数が増える分、時間との勝負です。
まず1人目。前段落でお伝えの直属上司です。いつもはメールに遅くとも2日後までには返信をくれるのですが、今回に限っていつまで経ってもレスがありません。まずは電話作戦でいこう!と試みるも、ここ数日スケジュールがビッシリ詰まっているようで、ほぼ隙がなさそうに見受ける。
仕方なくメールのリマインドを送り、分かりづらかったら直接説明しますので。とも書き添えました。
ようやくその翌日に「解りました。最終決裁者に仰いでください」との返事。ヤレヤレ。
最終決裁者となる「上司の上司」は、数ヶ月前に我が部署に異動してきたばかりで、しかも他部署が主務、うちが兼務のため、これまでほとんど接点がありません。
以前別件で相談を試みたときに、それこそ、スケジュールビッシリで、かなり単純な内容なのに返事をもらうまでに1週間ほどかかったので、すっかり苦手意識を持ってしまっています。
これからさらに1週間かかったら、間に合わないよ…と焦る気持ちを募らせつつ、とりあえずメール。
3つのコツを心がけて、しかも「真心を相当込めて」送りました。
すると。
ナント!翌日に返信が来て、いくつかの質問事項があったので、それにもさらに「真心を込めて」再度返したら、「了解です。進めてください」と無事決裁がおりて、心底安堵です。
最後にひとこと
実は、この出来事は私自身の考えはもちろん、部下さんたちの長年の願いが切実に込められての新規導入でもありました。
部下さんのためにも、なんとしても決めなければ。とさらに意気込みがあったので、決まってよかった!
決裁されたことは終わりじゃなくて始まりですから、ボスに約束したとおり「本当に必要な人へのベネフィット」実現のために、導入後からの取り組みがさらに大切だと心しています。