こんにちは。女性管理職18年の いくみ(@nesan_blogger)です。
この記事を書いている数ヶ月前に定年再雇用となって、役割や責務はそのまま変わらずに奮闘する日々。
ところが、友人たちにその話をすると「ねーさん、お気の毒に」って返されることが多いのです。
その意図は、定年再雇用になってもまだ働かされている…ということのよう。
自分自身は全然お気の毒でなくて、むしろ、これまでどおりにやらせてもらっていることがありがたい。
一方、周囲はなぜそんなふうに捉えるのだろう?と考えてみると、おそらく「定年再雇用後は楽隠居」というイメージがあるからなのかもしれません。
あらためて”定年再雇用”について、自分の経験から気付いたことを書きます。
定年再雇用は楽隠居ではない シニア世代の会社員働き方マインド
定年再雇用、一昔前まではもしかしたら「特段の仕事はないけれど、とりあえず勤め続けたいならどうぞ」的な位置付けでもあったかもしれません。
しかし現在は法律によって、基準が明確に定められています。
企業には、高年齢者雇用安定法よって、定年後も従業員の希望があれば65歳まで雇用を継続することが義務づけられています。2021年には新たに高齢者就業確保措置も加わり、高年齢者の労働力としての期待が、ますます高まっています。
人生100年時代と言われるようになってきて「高年齢者」は決してお荷物ではなく、戦力としての期待。
以前のような”とりあえず勤め続けたい”ではなく、戦力としてこれからも頑張ろうとするならば、道は開けていると捉えるとよい。
逆に、楽隠居的に働きたい人のためのポジションでは無い、とも言えますから、シニア世代の働き方マインドとしてこの点も肝要です。
定年再雇用のイメージ「報酬大幅ダウン」が楽隠居の発想につながる
定年再雇用のイメージとしてよく言われるのが「報酬大幅ダウン」
例えば、定年以前年収の半分くらいになってしまう…などという話も聞かれます。
定年再雇用の報酬設定については2022年時点では明確な決まりがなく、各企業の裁量に任されているようで、我が勤務先についても同様です。
役割や責任の範囲が変わる(小さくなる)のならば、当然報酬ダウンもあるでしょう。
変わらない、つまり、役割や責任の範囲が定年前のそれと同等ならば、報酬ダウンの合理性がありませんから、この点が報酬設定の大きな要素になるはず。
「報酬ダウン」ばかりがクローズアップされてしまうと、すなわち楽隠居といった発想に繋がってしまうもの。
自分はどう働きたいか、雇用主側もそれを受けてどう処遇を決めるのか。
それぞれの状況によって決めればいいことで、一律ではないのです。
定年再雇用前に確認すべきこと
ここまで、自分が定年再雇用の立場であった視点から書かせてもらいました。
一方、近々定年退職を迎える部下さんと面談をする機会があって、その際に確認すべきことはなんだろう?と考えたときに、前段落でお伝えしてきた「定年再雇用でも戦力として期待」「定年再雇用イコール報酬大幅ダウンではない」といった点を考慮して対話しました。
主なポイントは以下の3つです。
- 定年再雇用を希望するかどうか?
- その場合、現在と同じ責務や役割、働き方を続けたいか?
- 2.で聞き取った状況を踏まえて、詳しい条件(報酬)を設定する
冒頭段落の引用部分でも書きましたとおり、本人が希望すれば企業は受け入れる義務がありますから、この意思確認をもって再雇用が決まるということとなる。
我が勤務先ではその時期を「定年退職の6ヶ月前」と定めていますが、半年前時点では詳細を確定できませんから、あらためて伝えていくという点も説明しておきます。
最後にひとこと
もし、定年再雇用になっても働かされている…と思うならばそれが嫌なのならば、辞めればいい。
定年再雇用でも働くことができる。そう思うならば頑張ればよいし、そのために雇用主側もできる限りの条件設定を計らってくれるに違いない。
大切なのは自分のマインドなのです。