こんにちは。女性管理職16年の いくみ(@nesan_blogger)です。
業務実施をしている部下さんから届く報告。
口頭はもちろんのこと、お互いに離れた場所で仕事をしているときは、ちょっとした用件ならばチャット、内容がやや複雑な場合はメールのことが多い。
とあるときに受け取ったメールタイトルに「感想」と書かれてあったのが、実は感想ではなく意見・要望だった…私の失敗経験をもとに「部下さんの発信を受け止める上司の心得」について、気づいたことをご紹介します。
部下さんの発信を受け止める上司の心得
まずは結論から。
【言葉そのものよりも、奥にある思いに心を研ぎ澄ます】
対面で話を聴くときは「耳を研ぎ澄ます」になりますが、メールの場合に置き換えて「心を研ぎ澄ます」としました。
さらに具体例を交えてお伝えします。
言葉どおりに受け止めてしまった私の失敗経験
このことを気づくきっかけになった私の失敗経験。
我が勤務先の業態はサービス業で、業務を委託するクライアントさんと、現場でそれを利用するエンドユーザーさんと、2者のお客様が存在します。
新しく始まった業務で、初回にエンドユーザーさんとの対応をしてくれた部下さんからメールが届きました。
タイトルは「初回業務を終えての感想」
- 自分たちもエンドユーザーさんも慣れない点があり、スムーズにいかないことがいくつかあった
- とくに◯◯の手順については、今後の改善が必要だと感じた
- クライアントさんの期待に応えられるように頑張りたい
- 忙しいなかバックアップしてくれた関係者の皆様に感謝
…などと書かれてあり、文面からもまさに「感想」という印象を受けました。
それに対し私は「お疲れ様でした。報告ありがとうございます」と、さらっと返して終わってしまったのです。
すると。
しばらく経ってから、別のエンドユーザーさんとの対応後にまたメールがきて、今度は「報告とお願い」となっているじゃありませんか。
内容は前回と同じような点が多いのですが、「これとこれが特に困難で、メンバーが皆大変な思いをした」「クライアントさんと、手順の変更について協議してもらえませんか?」
ハッと気付きました。
最初のメールの際もおそらく困っていたのだろうけれど、初回だからか遠慮してあえて「感想」と書いたのではないだろうか?
SOSはそのときから始まっていて、さらに同じ状況が続いたことから、今回のメールはよりハッキリと伝えようとしてくれたのではないだろうか?
急いで本人に電話をかけて詳しく話を聴かせてもらったところ、案の定、初回のときから「なんとかしてもらえないだろうか?」と考えていたと教えてくれました。
最初のときにちゃんと気づいていれば…申し訳ない思いでいっぱいです。
言葉そのものよりも、奥にある思いに心を研ぎ澄ます
この経験であらためて心したこと。
それが【言葉そのものよりも、奥にある思いに心を研ぎ澄ます】
対面だと相手の表情や仕草などで、実際に発している言葉とは別の思いがあるのではないか?と気づくこともありますが、文章だとなかなか気づけません。
部下さんによっては、かなりストレートな表現を使う人もいるけれど、遠慮してあえてマイルドな表現を選ぶ人も多い。
「感想」ではなくて実は「意見」なのではないか?
「頑張りたい」ではなく実は「困っています」なのではないか?
その言葉の奥にある思いに気づけるよう、上司は"心のセンサー"を磨いていかないと。反省です。
思いを受け止めたら、次は上司の頑張りどころ
部下さんの要望を受けて、クライアントさんと協議をしてみました。
「状況は理解しましたが、業務をお願いする以前に自分たちでおこなっていたときは、さほど問題が起きていないので、これまで通りの手順で進めてください」
なかなか一筋縄ではいかないものです。
しかし、諦めません。
部下さんも「期待に応えられるように」懸命にやっていて、それでもどうしてもなんとか再調整をしてほしいという思いを受け止めたのだから。
ここは上司の頑張りどころです。