コラムニストとして国内有数のオピニオンサイトで活躍されている、著者の尾藤克之さん。
ブログを書いていると、いかに「最初のつかみ」が大切であるか?日々実感します。そこが読者さんに響かないと早々に離脱されてしまう。
そのために、どんな読者さんをターゲットにして「最初の3行」をどのようにするか?
言い換えると、ブログの筆が止まってしまいそうなときには、まずは最初の3行に注力すればよい。
その後、様々な工夫をこらして書き足していったら、記事を仕上げることができる。
2019年6月新刊の本書では、文章のご専門家である尾藤さんが「読んでもらうための文章術」のコツを惜しみなく披露してくれています。
読者さんを具体的にイメージする
自分がこれから書こうとしていることは、どんな人に届けたいのか?
ともすると「書きたい気持ち」ばかりが先行してしまい"届ける先について"をないがしろにしてしまいがちです。
誰に向けた文章なのか、どういう行動をうながしたいのかなどを想定することは、文章を書く上で大きな意味を持ちます。
ー本書より引用
元になることはもちろん、自分の経験談。しかし、
「自分がおこなったことの報告・感想」ではなくて、「自分がおこなったことでこんな気づきを得たから、同じような状況になったならば参考にしてください」…という伝え方が大切なのですよね。
「読まれる文章」の型
読者さんをイメージすることとともに、「読まれる文章」の型を理解しておくということも必要。具体的には以下のような点がポイントとなると教えてくれます。
- 根拠があり、客観的である
- 文章に抑揚をつけるのには「接続詞」が効果的
- 「擬声語」(オノマトペ)を活用することで、躍動感を演出できる
また、書き終わった後にも、なんども繰り返し読み直して練り直すこと(推敲)にも徹底的にこだわるべし。
確かに、わーーーっと湧き上がる思いに委ねて文章を書き連ねることで、まずは良いとして。
その後冷静になって、型を応用できているか?誤字・脱字・文法の誤りなど、わかりにくい表現はないか?…etc.
チェックしながら文章の精度を上げてゆくことで、読者さんフレンドリーな文章へと熟成できるんだろうな。
タイトルと最初の3行で心をつかむ
さて、本書の主題である「3行」
読者の気持ちをつかむためには、導入部分にフックとなる「何だこれは!」と思わせるような印象的な話題を用意しないと、次に誘導できません。
この「フック」となるのが、タイトルと最初の3行(約100字)
確かに、導入部分が何を言わんとしているのか分からないと、それ以降にいくら詳細な説明が加えられていたとしても、入口で「もう読まなくていいや」となってしまいます。
ついつい、エッセイ的な書き始めをしてしまいガチな私のブログ。
この点はなかなかできていないなー。と反省しきり。
一方、単に最初に「惹きつける3行」があったとしても、その後もおそろかにしてはいけません。
フックをかける場合は、全体の流れを意識したうえで最後のオチまで考えておく必要があります。
「最後へと導くための最初のワンメッセージ」に心を込めて。
さらに工夫をしてゆくこととしよう。
今日の一言
本書ではその他、誤用されがちな慣用句や、ビジネスメールのポイントなど「書く」こと全般についてのポイントも網羅されています。
ブロガーであってもそうでなくても。
とにかく「書く」こととは、誰しもがおこなっているコミュニケーション手段の1つ。悩んだときはぜひ手に取ってみたい一冊。
しかも、圧倒的に分かりやすく書かれてある点もとてもありがたいです。