「普通、こうするよね」が伝わらない理由と、部下さんへの言い換え
こんにちは。女性管理職21年の いくみ(@nesan_blogger)です。
確認したつもりで言った一言なのに、部下さんが黙ってしまった。そのあと、なぜか話が進まなくなった。そんなこと、ありませんか。
この記事では、「普通」という言葉が相手を追い詰めてしまう理由と、たった一語を入れ替えるだけの言い換えについて、私の失敗談を交えて解説します。
「普通、こうするよね」は、確認ではなく評価に聞こえる
「普通、こうするよね」
言ったほうは、ただの確認のつもりです。
なのですが。
言われたほうには、まったく違って届きます。
そんなことも分からないの。
そう聞こえてしまうのです。確認のはずが、評価になっている。
そもそも「普通」は、人によって違います。
・前の職場の普通
・育ってきた環境の普通
・世代の普通
どれも、その人にとっては当たり前のこと。前の職場では丁寧だと言われたやり方が、こちらでは遠回りに見える。そんなことは、いくらでもあります。
つまり「普通」という言葉は、共通の基準を指しているように見えて、実際には話し手ひとりの基準でしかないのです。
こちらの普通を、相手の普通だと思い込んだとき。そこから話は、静かにすれ違いはじめます。

「普通」と言われると、言い返せなくなる
やっかいなのは、この言葉が言い返しにくいことです。
言い返せば、自分が”普通じゃない”側になってしまう。だから部下さんは、黙ってうなずくしかありません。
そして残るのは、分かったふりだけ。
私も、ずいぶん長く使ってきました。急いでいるときほど、説明を省く便利な言葉として。
「普通、ここは先に確認するよね」
そう言ったあと、相手が小さくうなずいたのを見て、伝わったと思い込んでいたのです。
そっか。私、納得してもらったんじゃなくて、黙らせていたんだ。
気づいたのは、同じ確認漏れが二度目に起きたときでした。
分かったふりのままで進んでしまうから、同じことが繰り返される。省いたつもりの説明が、あとから倍になって返ってきていたのです。
「普通」を「私」に置きかえるだけでいい

言い換えは、かんたんです。
「普通、こうするよね」を「私はこうしてきたけど、どう思う?」に変える。
「普通」を「私」に置きかえるだけ。
それだけで、押しつけが提案に変わります。
主語が「私」になると、こちらの経験はただの一例になります。だから部下さんも「私は前の職場ではこうでした」と返しやすい。
そこでようやく、お互いの普通が違うことが見えてくるのです。どちらが正しいかではなく、どこが違うのかが分かる。それだけで、次の一手は決めやすくなります。
もちろん、急ぎの場面でつい口から出てしまう日もあります。それでも「普通」と言いかけたら、一度飲み込む。それだけでも、ずいぶん違ってくるものです。
伝わらない常識については、こちらの記事にも書いています。合わせてお読みください。
最後にひとこと
「普通」は、便利なぶんだけ、雑な言葉なのかもしれません。
私の普通は、あくまで私が歩いてきた道の普通。誰かに合わせてもらうものではありません。
そう思い出せるように、今日も「私は」から話しはじめます。
一部上場企業にて女性管理職21年の私が、あなたの悩み解決をお手伝いします。すでに女性管理職で活躍されている方、これから目指したいと思っている方、女性管理職とともにお仕事をされている男性の方、企業の育成担当者の方、どうぞお気軽にお問い合わせください。