こんにちは。女性管理職21年の いくみ(@nesan_blogger)です。
「なんでできないの?」
「早くして!」
忙しい業務の中、つい出てしまうこの言葉。
部下さんのためを思って言っているつもりなのに、なぜか部下さんの表情が曇る。その後、報告が減る。相談してこなくなる…。
こんな経験、ありませんか?
実は、管理職として最も難しいのが、この「厳しいことを伝える場面」なんです。伝え方を一歩間違えると、部下さんの心のドアがピシャッと閉まってしまう。そして一度閉まったドアは、なかなか開きません。
解説します。
なぜ言葉ひとつで、こんなにも結果が変わるのか
私自身、かつては言い方を誤ってしまい、部下さんがなかなか心を開いてくれなかった苦い経験があります。
「なんでできないの?」
この一言で、部下さんは「自分はダメだ」と責められたと感じてしまい、できない理由を探し始める。言い訳モードに入ってしまう。そして、次から相談してこなくなるんですね。
逆に、言葉を選ぶと、部下さんの心のドアが開きます。
「どこで躓いたか、一緒に整理してみようか」
こう言うと、部下さんは「この人は味方だ」と感じられる。安心して本音を話せる。そして、自分で考え始める。
つまり、言葉の選び方ひとつで、部下さんの未来が変わるのです。

今日から使える!厳しい場面での言い換え術
それでは、具体的にどう言い換えればいいのか。先ほどの例も加えて、あらためて紹介します。
「なんでできないの?」→「どこで躓いたか整理してみようか」
「なんで」という言葉は、相手を追い詰めます。
でも「どこで」と聞くと、問題を客観的に見られるようになる。
「整理してみようか」という一言を添えることで、「一緒に考えよう」という姿勢が伝わります。部下さんは、責められているのではなく、サポートされていると感じられるんですね。
「早くして!」→「何から手をつけると進みそう?」
「早くして」は、プレッシャーをかけるだけ。
でも「何から手をつけると」と聞くと、部下さんは自分で優先順位を考え始めます。
「進みそう?」という問いかけで、前を向かせることができる。指示ではなく、対話。これが大切なのです。
共通しているのは、「責める」から「一緒に考える」への転換。
私たち管理職の役割は、部下さんを裁くことじゃない。一緒に道を探すこと。その姿勢が、言葉に表れます。
伝え方は「技術」じゃなくて「姿勢」が9割
ここまで読んでこられてきて「言い換えのテクニックね」と思われたかもしれません。
でも、違うのです。
伝え方は、技術じゃなくて、姿勢が大事。
どんなに言葉を選んでも、心の底で「なんでこの人はできないんだろう」と思っていたら、それは伝わります。部下さんは、敏感に感じ取るもの。
大切なのは、寄り添って支援していこう、という気持ち。
姿勢があれば、たとえ言葉が多少不器用でも、部下さんに必ず届きます。
明日から、あなたの言葉で部下さんの未来を変えよう

部下さんを成長させたい。一緒に乗り越えたい。
その気持ちであなたの言葉は必ず届きます。部下さんの心のドアは開き、信頼関係は深まっていくのです。
明日、厳しいことを伝える場面が来たら。
ぜひ、一呼吸おいて、言葉を選んでみてください。
その一言が、部下さんの未来をきっと変えるかもしれません。



