こんにちは。女性管理職21年の いくみ(@nesan_blogger)です。
後輩や部下から相談を受けた時、私は、つい「こうしたらどうでしょうか」と、解決策を提案してしまいます。長年の経験から、こうすればうまくいくはず、という答えが頭に浮かぶからです。
でも、相手の反応はいまひとつ。
「はあ、そうですね…」と、どこか上の空。せっかくアドバイスをしたのに、心に届いていない。そんな経験はありませんか?
私も、つい先日、同じような場面に遭遇しました。社外の女性管理職の方から相談を受けて、いくつかアドバイスをしたのですが、どうも手応えがない。彼女の表情を見ていて、「ああ、これは響いていないな」と感じたのです。
では、どうすればよいのか?解説します。
アドバイスより「あなたの物語」が響く理由
では、なぜアドバイスは響かないのでしょうか。
それは、アドバイスが「一般論」になってしまうからです。
「こうしたらいいですよ」という言葉は、確かに正しいかもしれません。でも、相手にしてみれば、「それはあなただからできること」「私の状況とは違う」と感じてしまうのです。
もしくは、すでにそれは実行済で、それでも悩んでいる…ということもありがち。
今回、私が相談を受けた後輩も、まさにそんな状況でした。
彼女にアドバイスをしても反応がいまひとつだったので、ふと、話題を変えてみたのです。
「実は私も以前こんなことがあって…」
自分が経験した大変だったこと。それをどう乗り越えてきたか。気づいたら、かなり熱く語ってしまい…すると、それまであまり関心がなさそうにしていた彼女が、前のめりになって聞いてくれました。
目が輝いて、「それで、どうされたんですか?」と、食い入るように。
その瞬間、わかったのです。
人が本当に求めているのは、「正解」ではない。「この人も、同じように悩んで、もがいて、それでも乗り越えてきたんだ」という、リアルな物語なのだと。

経験談が持つ3つの力
経験談には、アドバイスにはない力があるもの。ポイントを3つにまとめます。
共感を生む
「私も同じようなことがあった」という話は、相手との距離を一気に縮めます。「この人は私のことをわかってくれる」という安心感が生まれるのです。
具体的でイメージしやすい
「こうしたらいい」という抽象的なアドバイスと違って、経験談は具体的です。あなたが何に悩み、どう考え、何を選択したのか。その一つ一つが、相手にとってのヒントになります。
勇気を与える
「この人も乗り越えてきたんだ」という事実は、相手に勇気を与えます。「私にもできるかもしれない」という希望が生まれるのです。
後日、その彼女からあらためて言われました。
「人の経験談を聞くことで、自分の悩みにも整理ができる」
確かに、逆の立場になったら、きっとそうした話を聞きたいと思うものです。
正しい答えより、誰かが歩いてきた道のりを知りたい。それが、悩んでいる時の私たちの本音ではないでしょうか。
あなたの経験こそが、誰かの道しるべになる

相談を受けた時、まずアドバイスをする前に、自分の経験を語ってみる。
「私も、こんなことがあって…」
「あの時は、本当に辛くて…」
「でも、こうしてみたら、少しずつ変わっていったんです」
そんな風に、あなた自身の物語を伝えてみてください。
完璧な物語である必要はありません。むしろ、失敗談や、もがいた話の方が、相手の心に届くことが多いのです。
あなたが歩いてきた道のりは、誰にも真似できない、あなただけのもの。そして、その経験こそが、今悩んでいる誰かにとっての、道しるべになるのです。
まとめ:背中にいる後輩たちのために
管理職として21年、たくさんの部下や後輩と接してきました。その中で学んだのは、「正しいこと」を伝えるより、「自分の本当のこと」を伝える方が、相手の心に届くということです。
あなたにも、きっとたくさんの経験があるはずです。
うまくいったこと、失敗したこと、悩んだこと、乗り越えたこと。
それらすべてが、今悩んでいる誰かにとっての宝物になります。
私も、このことを忘れずに、これからも背中にいる後輩たちの役に立っていきたいです。あなたの経験談が、誰かの明日を照らす光になりますように。



