こんにちは。女性管理職20年の いくみ(@nesan_blogger)です。
部下さんからの提案に、こんな風に困ったことはありませんか?
「良かれと思って提案してくれたのに、本質から少しズレている…」
「アイディアはいいけど、その先どうするのか具体性がない…」
「否定したくないけど、このまま進めていいのか迷う…」
部下さんの成長を促したいからこそ、自由に発言してもらえる雰囲気づくりに心を砕いている管理職の方々。私も同じように日々悩みながら、試行錯誤を重ねてきました。
実は、この「良かれ」提案をうまく軌道修正し、部下さんの成長機会に変える方法があるのです。解説します。
この記事で得られること:部下の提案を育て、チーム力を高める方法
この記事を読むことで、「良かれ」提案を否定せずに、より実りあるものへと導くスキルが身につきます。
結果として、部下さんは安心して意見を出せるようになり、チーム全体の創造性と実行力が向上するでしょう。
そして何より、あなた自身が「この提案、どう扱えばいいんだろう…」というモヤモヤから解放されるのです。
なぜ提案を否定せずに軌道修正ができるのか?
とある時。
部下さんから「この事象について仮説を立ててみました。うちの部署ならではの考察を加えれば、新たな切り口が見つかるのでは」という提案をもらいました。
アイディア自体は興味深いものの、「その仮説をどう検証すればいいのか」という具体的な道筋がなく、正直困りました。でも、取り急ぎ彼女の意見を汲んでデータをまとめ、会議で発表したのです。
すると参加者から「今までにない考察が興味深い」との好意的なコメントが!本人へもこの評価を伝えたところ、モチベーションが向上できたようです。
この経験から学んだのは、部下さんの提案には必ず光るものがあるということ。それを見出し、形にすることで、部下自身の成長を促せるのです。
部下の「良かれ」提案を実りあるものにする5つの極意
こうした、部下さんからの提案を「ただの思いつき」に貶めてしまわないための”5つの極意”とは?
決めつけず、自由な発言を促す土壌づくり
まずは、何よりも大切なのが、部下さんが萎縮せずに意見を言える環境です。「変な提案だと思われるかも…」という恐れがあると、本当に価値あるアイデアも埋もれてしまいます。
日頃から「どんな意見でも歓迎する」というメッセージを言葉と態度で示しましょう。それが提案の質と量を高める第一歩です。
提案の「解決する課題」を明確にする質問力
提案が少しズレている時、まず確認すべきは「これは何を解決できそうか?」という点です。
「この提案が実現すると、具体的に何がよくなると思う?」
本人の主観でも構いません。この質問によって、提案の本質的価値を見極められます。解決できる課題が明確なら検討を進め、そうでなければ優しく方向修正を促しましょう。
否定せずに形にしてみる勇気
部下さんの提案が完璧でなくても、一度形にしてみる勇気が必要です。
私の経験で、検証方法が不明確な提案でも、まずはデータをまとめて発表してみることで、思わぬ評価を得られたことがあります。
時に私たち上司の「足りない」という判断が、新しい可能性の芽を摘んでしまうことがあるのです。
アイデアと具体策を橋渡しする支援力
「アイデアはいいけど、どう実現するの?」
この状況こそ、管理職の出番です。具体的な実現方法を一緒に考えることで、部下さんの思考力を鍛えられます。
「アイデアを形にするために、次のステップは何だと思う?」
「似たような事例で成功した例はある?」
こうした問いかけで、部下さん自身が道筋を考える力を養いましょう。
根拠と効果の具体化を習慣づける
「アイディアはどんどん出してほしい。でも、その根拠と期待できる効果も一緒に考えてね」
このメッセージを繰り返し伝えることで、部下さんの提案は次第に洗練されていきます。単なる「思いつき」ではなく、「実行可能なプラン」へと発展させる思考力が身につくのです。
まとめ:部下さんの提案は「成長の種」、上司の関わりで大きく育つ
部下さんの「良かれ」提案は、時に本質からズレていたり、具体性に欠けたりすることがあります。しかし、それを問題視するのではなく、成長の機会として捉えることが大切です。
上手に軌道修正しながら形にしていくことで、部下さんは「自分の意見が尊重されている」と感じ、次の挑戦へと進む勇気を得られます。
私たち管理職の役割は、部下さんの提案という「種」を、どう育てるかにあるのです。水も日光も適切に与え、時には剪定も必要でしょう。でも、その種が持つ可能性を信じること。それが何よりも大切なのではないでしょうか。
皆さんも、部下さんの提案に悩んだら、ぜひこの5つの極意を試してみてください。きっと新たな気づきが得られるはずです。