こんにちは。女性管理職15年の いくみ(@nesan_blogger)です。
職場の部下さんたちとの1on1面談を定期的におこなっていますが、とある面談の際に聞かれたこと。
それは「ねーさんが仕事を続けるのに、身近にいて目標となった女性っていますか?」
意外と質問を受けたことのなかった内容。その時は「うーん。すぐに思いつかないなぁ」と返して終わってしまいましたが、せっかくなのであらためて考えてみることにしました。
ご紹介します。
私にとっての最も身近な女性とは?
まずは私にとっての身近な女性とは?を挙げてみます。
真っ先に思いつくのは母。齢90歳近いですがハツラツと元気に過ごしていて「100年ライフ」の大先輩としてもちろん尊敬します。
昭和ヒトケタ生まれの我が母は、独身時代は銀行員として勤務していましたが、結婚してからは専業主婦。
息子が赤ちゃんの頃から保育所に預けて働き続ける私を、いつも「孫がかわいそうだ」と批判的な目で見ていたと…いう感覚しかありません。
また、私には姉がいますが、姉も同じ。「そんなに働いてばかりで何になるの?」とよく言われたものです。
夫の実家はかつて商売をしていて、義母も一日中店に出ていたのでそういう意味では「働く女性の先輩」といえますが、私の自宅からはかなり遠方なので、そう頻繁に会ったり話をしたりする間柄ではありません。
身内では「仕事を続けるのに目標となった女性」はいないなぁ。
身内ではなく、ご縁をもらった人たち
次に、身内ではないけれどご縁をもらった人たちについて考えてみます。
一番に思いつくのは学生時代の親友。全員今でも現役のビジネスパーソンですが、同年代ゆえ「目標」というよりも、共に切磋琢磨し合った仲間。
他には誰だろう?
そういえば1人思い浮かびました。新卒入社した会社で財務経理の課長さんとして全体の会計を切り盛りしていた方。
1980年代当時、働き続ける女性はとても少なく、ましてや管理職に就いているなぞ企業ではほぼ見かけなかった時代です。
「かっこいいなー。私もあんなふうになってみたい」彼女がハツラツと部下さんたちに指示を飛ばしている姿に憧れたものです。私が管理職を目指したい思った最初のきっかけは彼女からもらいました。
その会社には10年ほど勤務しましたが、自分が転職をすることになったため、その後残念ながらお会いすることはなく今に至ります。
子育てしながら働き続けるときに、力になってくれた人たち
少し視点を変えてみます。
目標、というよりも"力になってくれた女性"は誰だろう?
働き続けるのに最初のハードルとなったのが、子どもの保育所時代。毎日毎日小さな子どもを預けて仕事をして、これでいいのだろうか?
朝の見送りのたびに後ろ髪を引かれる思いも多々。
そんな私の様子を察してか、ある朝園長先生が呼び止めてくれます。
「お母さん。お母さんは正々堂々と胸を張って仕事に行ってください。そんな姿を見るのが子どもにとっても嬉しいんだから」
この一言は心底胸に刺さりました。そうか、私これでいいんだ。
いつも満面の笑みで優しさに溢れた園長先生の姿が、今でも目に浮かびます。
そして、同じ園に通う親同士、ママ友の存在もとても力になりました。
私よりも子育て歴が長かったり、2人3人とお子さんを育てながら仕事を続けていたり。
時間内にお迎えにいけないときは「一緒に連れて帰っておくねー」「ご飯も食べさせておくねー」などと助けてもらえるのが本当にありがたかったです。
目標となった女性は1人ではない
ここまで書いてきてふと思いました。
それは「私にとって目標となった女性は1人ではない」ということ。
「こんな人になりたい」とメンター的な存在と思える1人を、見つけることができる場合もあるでしょう。
でも私の場合は"この1人"というよりも、その時々で色々な女性に力になってもらって、つまりそれは目標とさせてもらったともいえる。
私が働いてきた時代は「キャリアを積んでいる女性の先輩」という方々はあまりいなくって、おこがましいかもしれませんが、むしろ自分がその道筋を切り開いてきた側でもあります。
それでもこうしてずっと働き続けることができたのも、力を授けてくれた女性たちのおかげなのです。
最後にひとこと
今回の質問をもらった部下さんに。あらためてこのことを伝えよう。
何よりも。
今まで考えが及びもしなかったことに気付かせてもらった彼女にも、感謝です。