クライアントさんに、とある提案をすることとなりました。
これが通ったら劇的な業務効率化が見込める。なんとしても成功させたい。
そのために管理者の私が呼びかけて、関係者4〜5人ほどで『作戦会議』をおこなうことにします。
こういうときは、あえて個性が様々な参加者を集める。
すると、出てきた意見の「いいとこ取り」で結論を導くことができるものです。
そんな、我がチーム『作戦会議』の様子について、ご紹介します。
異なるタイプを寄せ集めて、意見の「いいとこ取り」
人のタイプというのは、いくつかの大まかな分類ができる。
そして、組織には不思議なことに、それぞれのタイプが一定割合で存在しています。
似たようなタイプばかりで話し合うと、片手落ちなこともありがちなので、あえて異なるタイプを寄せ集めるのがよい。
今回は、下記のようなメンバー構成にしました。
- Aさん:慎重で心配性。ゆえに堅実に業務を進めようとするが、やや保守的
- Bさん:ダイナミックな意見を出してくれるが、時として高圧的な印象を与える
- Cさん:理路整然としているのが強み。一方、理屈が前面に出すぎて引かれる傾向あり
- Dさん:温厚で誰とでも上手くコミュニケーションするが、「ただのいい人」と思われがち
あらかじめテーマは伝えておいて準備をしてもらい、その場ではフリーディスカッション。
司会の私がそれぞれの「いいところ」を繋げてゆきます。つまり「いいとこ取り」
Aさん「この点に懸念を示される可能性があるのが心配です」
Cさん「いやいや、そこを細かく伝える必要ないでしょ。弊社標準の□△を使用します、と言い切っちゃえばいいんですよ」
Bさん「クライアントさんだって、十分理解できるはず」
Dさん「とにかく、提案しましょう」
…といった塩梅。
いくつかのプランに分けて、シミュレーションしながらまとめてゆきます。
人数はMax5人、時間はMax30分
一方、人数と時間。
お互いに向かい合って顔を見ながらディスカッションするのに、適切な人数は、Max5人。
それ以上になると「意見を言う人」と「黙っている人」に分かれてしまいます。
複数のテーマを同時に話し合おうとすると、混乱するだけで纏まらないことが多いため、1つのテーマごとに、ちょこちょこ話し合いをするのがよい。
所要時間はMax30分。
事前に各自考えておき、それを持ち寄る…というスタイルなので、それで十分です。
最後に段取りを決める
さて、そうして結論<具体的に、どう提案するか?>がまとまったら、最後に段取りを決めます。
「なんとしても成功させる」ためにはできれば、1回の提案で終えられるのがベター。
しかも、クライアントさんとの電話会議(テレカン)で行うため、ズバッと端的に伝える必要があります。
やはりメンバーに意見を出してもらい、
「ズバっと」役(笑)は私が、細かな質問が出てきた際には、その内容に応じて誰が答えるか役割分担をして準備完了。
あとはその時を待つばかりです。
さて、結果は
会議当日。少々ドキドキしながらも、段取り通りに進めます。
まずは私。やや大きな声で「かくかくしかじかの理由により…としたいと考えておりますので、ご了承いただければ幸いです」
ここで「…としたいのですが、いかがでしょうか?」という論調だと、突っ込まれる可能性大。
もちろん、提案の内容によってはこの方法が適切な場合もありますが、今回は「言い切り作戦」です。
すると。
電話の向こうから「はい、ぜひ進めてくださいー。よろしくお願いします」と聞こえてくるじゃありませんか。
心配性のAさんがしきりに気にしていた点も、取り越し苦労に終わり、ものの10分くらいで無事、完結。みんなでガッツポーズしちゃいました(笑)
今日の一言
"個性の粋"を集めて結論へと導く。
物事を「トップダウン」で決めるよりも、この方法がよい結果が得られるものだと、あらためて実感です。
何よりもメンバーに「当事者としての課題解決経験」を積んでもらうこともできる。
時にはトップダウンが必要なときもありますが、私はできる限りこの方法を取るようにしています。