「大丈夫」と口にしながら、本当は全然大丈夫じゃない。
そんな経験、ありませんか?
つい笑顔でやり過ごしてしまうけれど、実は心の中はモヤモヤしている。
「もっと頑張れるはず」「他の人の方がもっと大変」と自分に言い聞かせながら、気づかないうちに無理を重ねてしまう──。
そんな時にこそ、ぜひ手に取ってほしい一冊『生きづらさを解消する方法を100通り試してみた。』
ご紹介します。
生きづらさとともに歩んできた著者ならではの「100通り」
著者のだいだいさんは、10代で統合失調症を発症し、その後10年以上にわたり“生きづらさ”とともに歩んできた方です。現在は寛解状態とのことですが、そこに至るまでの道のりは決して平坦ではなかったはず。
その過程で生まれたのが、本書に詰め込まれた100通りの「ちょっとした日々の中の過ごし方のヒント」です。
「起源探偵」「布団内空想」「アリストーカー」などユニークな名前のアイデアが並び、読み進めるうちに思わずクスッと笑ってしまう。でも、それぞれの方法の背景には、著者の深い試行錯誤とやさしさがにじんでいます。
どれも特別な準備やお金を必要とせず、今日からすぐに実践できるものばかり。自分の心にしっくりくるものを探しながら、気になるものを少しずつ試していける──この“選べる余白”が、読み手にとっての救いになっているように感じました。
心が疲れている時に、柔らかに背中を押してくれる
私自身、仕事や人間関係に疲れを感じることがあるのですが、そんなときに「この中から1つだけでもやってみよう」と思えるだけで、心が軽くなります。「やらなきゃ」ではなく「やってみてもいいかも」と思える、そんな柔らかな背中の押し方が、この本の魅力です。
さらに、100の方法は6つのジャンルに整理されていて、今の気分や状態に合わせて選びやすい構成になっています。単に“メンタルハック”を並べただけの自己啓発書ではなく、「生きづらさ」を抱える人への実践的かつ具体的な伴走書といえるでしょう。
こんな方に読んでいただきたいと思います:
・毎日、職場や家庭でなんとなくモヤモヤしている人
・「がんばり屋さん」でつい無理をしがちな人
・最近ちょっと心が疲れてきたな…と感じている人
「サラッと読めて、ほんの少し笑える」そんな読書体験が、明日をそっと優しくしてくれるかもしれません。
生きづらさや弱ったメンタルに、ひとすじの光
“生きづらさ”に押しつぶされそうになってしまったり、メンタルが弱っている時に、本を手に取ってみること自体もなかなか難しいかもしれません。
でもね。
この本がひとすじの光となってくれること間違いなしです。
見開き2ページでイラストもあって項目ごとに整理されていてとても読みやすい。
ぜひ、おすすめします。
生きづらさを解消する方法を100通り試してみた。/総合法令出版/だいだい