こんにちは。女性管理職21年の いくみ(@nesan_blogger)です。
年末から新年にかけて、この時期の部下さんへのメッセージって、つい力が入ってしまいますよね。
それはもちろん良いのですが、力の入る方向がズレてしまったり…かつての失敗談も盛り込みつつ「これが大事」と私が思っていることについて。
ポイントは「部下さんを1人にしない」
解説します。
「頑張って」という前に伝えるべきこと
実は、お恥ずかしいことに以前ですと「頑張って」「自分で考えて」などと、励ましのつもりで言葉をかけていました。
でも、ある年の年末面談で、ふと気づいたのです。部下さんに「来年も頑張って」と言った瞬間、相手の目が一瞬曇ったことに。
そして、この言葉をかける前にまずは先に伝えるべきことがあるのだということに。
それは
「頑張って」ではなく、「ここまで本当によくやったね。ありがとう」。まずは労をねぎらう。そして感謝を伝えることも忘れてはなりません。
励ます、背中を押すのではなく、まずは感謝して労う

例えば
「これからも失敗をおそれずにね。」ではなく、
「挑戦してくれてありがとう」。
失敗という言葉が先行してしまうと「え?私は失敗するかも…と思われているのだろうか?」って疑心暗鬼になってしまいがちですし、先々のことを案じるのではなく、とにかくこれまでに取り組んだ勇気を認めることが大切です。
例えば
「自分で考えてみて」ではなく、
「困ったらいつでも聴くよ」。
自立を促すことは大切ですが、突き放すことではありません。いつでも味方がいると思えているからこそ、人は安心して前に進めるのです。
これらの例に共通しているのが、励まそう背中を押そう、そんな”親心”ばかりが先行して、肝心のご本人の頑張りや努力や姿勢への感謝や労いが抜けている…。
つまり、部下さんを1人にしてしまっている、ということなのです。
部下さんを1人にしない、とは?
さらに3つのポイントでお伝えします。
孤独にさせない関わり方
「頑張って」「自分で考えて」という言葉は、一見励ましに見えて、実は部下さんを孤独な戦いに送り出しているのです。「これから先は君の努力次第だよ」というメッセージになってしまう。
一方、「困ったらいつでも聴くよ」「ここまでよくやったね」という言葉は、「あなたは1人じゃない」「私はあなたの味方だ」というメッセージです。
心理的な安全基地をつくる
部下さんを1人にしないとは、物理的にそばにいることではありません。「何かあったら頼れる人がいる」という心理的な安全基地をつくること。その安全基地があるからこそ、人は安心して挑戦できるし、失敗を恐れずに前に進めるのです。
過去の努力を承認する
「これからも」と未来を語る前に、「ここまで」の努力や挑戦をしっかり認める。その承認があって初めて、部下さんは「見てくれている人がいる」「1人で戦っているわけじゃない」と感じられます。
つまり、部下さんを1人にしないとは、常に伴走者であることを言葉と態度で示し続けることなのです。

最後にひとこと
ひとりひとり、進捗度や習熟度にも個性があるし、部下さんはあなたのままで、ちゃんとチームの一員。
この一年の締めくくりに、そして新しい年の始まりに、温かい言葉を届けたい。
あらためて心しています。



